KUMI は Gaussian94 や MOPAC などの化学アプリケーションに必要な分子構造データを作成するプログラムです。 分子の対称性を考慮できる Z-matrix を、グラフィック表示で確認しながら入力・編集して、分子を「組み」立てることができます。
(右図をクリックすると大きく表示します。)
作者: 宮本量 さん
ホームページ:
http://www.st.hirosaki-u.ac.jp/~rmiya/kumi/kumi.html
バージョン: 1.1 (2001/01/17)
ライセンス: distributable
付属ドキュメントを読む (ホームページと同内容)
KUMI は Motif を使ったアプリケーションです。Motif
については
Open Motif
のページを参照してください。
インストールしたら、 ターミナル・エミュレータから
$ kumi
で起動します。
右のような画面が現れます。
まず File メニューから Load File を選択します。
File Name に直接入力してもいいですが、File ボタンをクリックすると
ファイル選択ダイアログが出ます。
サンプルデータは /usr/share/kumi/data/
にあります。
ファイル名に .com
が付いているのが Z-matrix データです。
例として ch3cl.com
を選択してみましょう。
選択ダイアログで OK をクリックし、戻った画面で Load をクリックすると
Load Data: OK のメッセージが出ますから OK します。
これで View メニューから View Molecule を選択すると
新たに画面が開いて左のように表示されます
(C
が Cl
の下に隠れています)。
画面の右および下方にある
スライダーを動かすと、回転させることができます。
分子構造の編集はメインウィンドウの Edit メニューから
Zmatrix あるいは Label を選択し、
数値あるいはラベル (長さや角度に名前を付けたもの) を編集します。
View 画面でのグラフィカルな編集はできませんが、ラベルの機能により
「こことここの長さは同じ」というような指定が正確にできます。
編集した分子構造は、File メニューの Save Data で行います。 Gaussian Z-matrix、MOPAC Z-matrix、Cartesian (直交座標形式) が 選択できます。ファイル名は、そのままだと Load したときのファイル名に なってしまいますから注意してください (保存 Type によって拡張子を 自動付加するような機能はありません)。
使い方を含む詳しいドキュメントが
/usr/share/doc/kumi-1.1/document.ps.gz
にあります。
PostScript のビューア gv は圧縮されたファイルも直接扱えますから
$ gv /usr/share/doc/kumi-1.1/document.ps.gz
として読むことができます。
KUMI は Motif ベースのアプリケーションなので、先に Motif ライブラリのインストールが必要です。
LinuxMLD 7 では Open Motif 2.2 が標準でインストールされていますが、ここで御紹介する KUMI の RPM パッケージは Open Motif 2.1 でビルドしていますので DVD-ROM から互換用パッケージ openmotif21-2.1.30-8 を追加インストールしてください。
MLD 5,6 では Open Motif のページを参照してください。MLD 6 では Motif 互換の lesstif が標準インストールされていますので、そのままでも KUMI の RPM はインストールできます。
LinuxMLD 5,6,7 用の RPM
kumi-1.1-1_mlb1.i386.rpm (598,505 bytes)
をインストールします。
rpm コマンドでインストールするにはスーパーユーザになって
# rpm -i kumi-1.1-1_mlb1.i386.rpm
とします。
MLD 5,6 では
Gnome の GUI でインストールすることもできます。
ドキュメントに説明がある環境変数 KUMIDIR は、
この RPM パッケージでは、起動スクリプト
/usr/bin/kumi
で設定していますから
自分で設定する必要はありません。実際の実行プログラムは
/usr/bin/kumi.bin
です。
Web 上の参考になるページを御紹介します。
分子モデリングと関連ソフトウェアを紹介されています。