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Z-matrix Editor ``KUMI''

Key word: molecular modeling, molecular builder, Z-matrix editor

What is ``KUMI'' ?

例えば分子軌道計算プログラム Gaussian94 などの様な、 多くの分子科学に関するプログラムを利用する場合に、 データとして分子の構造を入力しなければならない。 しかし構造を内部座標で表現する Z-matrix の形式で 分子を組み立てた場合に、 研究者が意図した構造を表現できているのかどうか、 慣れないとわかりにくい場合も多い。

そこで、 入力した Z-matrix に基づいて構造を表示しつつ 分子を組み立てることができるようにした、 Z-matrix Editor ``KUMI'' を作成した。

``KUMI''の特徴

Z-matrix Editor ``KUMI''は以下の特徴を持つものとして設計した。

ScreenShot
図: Z-matrix Editor ``KUMI'' を使用中の画面。

Platform

動作環境

プログラム ``KUMI'' 自体は Unix/X11 ベースのワークステーション上で動作する。 GUI のために Motif ウィジットセットを用いている。

現在のところ、

などのコンピュータで全く同等にコンパイルでき、 動作することを確認している。

利用環境

``KUMI''を利用して分子を組み立てるためには 次のようなシステムのいずれかが必要である。 カラー表示できるものが望ましいが、 モノクロでも多階調表示できるのであれば本プログラムの利用が可能と思われる。 2階調表示しかできないディスプレイの場合には、 分子のカラー表示が対応できない。

How to get it ?

いわゆる著作権は放棄しない。

本プログラムの最新版は、ここで公開している。

これまで配布されていたテスト版 (α版, β版) の再配布は禁止する。 公開版の方を利用していただきたい。

公開版については、 学術目的の利用のための再配布や改変を積極的に認める。 改変の内容を報告を希望する。 再配布には上記 URL に置いてあるパックケージした ソースプログラム全部とドキュメントを そのまま一括してあつかうこと。 無許可での商業利用や他の商品への添付は禁止する。

本プログラムを研究に利用しその成果を公表する場合には、 次のものを参考文献として記すこと。 (ソースに同梱のドキュメントを投稿予定)

宮本量, 弘前大学総合情報処理センター広報誌 HIROIN, No. 13, (1999), p. 27.
``KUMI'' を利用しての感想、要求、提案を作者宛に寄せてほしい。 また動作不良箇所の報告も希望する。

How to install it ?

``KUMI''のインストール手順は以下の通り。

FreeBSD 3.x, 4.x 以上で (ELF な) バイナリを作る場合。

  1. tar + gzip したアーカイブパッケージをほどく。
  2. kumi/ で make する。(`.' を path に含めておく)
  3. root になって make install する。
  4. KUMI.Template が /usr/local/share/kumi/ に置かれるので, そこを環境変数 KUMIDIR にセットする。

パッケージに同梱の FreeBSD 2.x 用のバイナリ (aout 形式でライブラリも 静的にリンク) をそのまま使う場合。

  1. tar + gzip したアーカイブパッケージをほどく。
  2. kumi/bin/kumi-s-1.0-freebsd2.x を パスの通っているところに置く。
  3. KUMI.Template を適当なディレクトリに置き, そこを環境変数 KUMIDIR に セットする。

その他の Unix like システムで kumi を make して使う。

  1. tar + gzip したアーカイブパッケージをほどく。
  2. kumi/ で make する。(`.' を path に含めておく)
  3. root になって make install する。
  4. KUMI.Template が /usr/local/share/kumi/ に置かれるので, そこを環境変数 KUMIDIR にセットする。

How to use it ?

詳しくは、ソースに同梱のドキュメントを参照のこと。 (PS ファイル, gzip 250kB, 図を含むので大きい)

操作の基本的な流れは、 メインメニューからサブウインドウを開いて Z-matrix を入力したり 分子を表示したりして作業を進める。 表示された分子は向きを変えて任意の方向から見ることができる。 また Z-matrix のデータを変更すると、 その結果が表示されている構造に反映される。 このため、入力した Z-matrix によって 意図した構造の分子を組み立てることができているのかどうかを、 視覚的に確認しながら作業を進めることができる。

マウスでクリックしてメニューを選ぶ代わりに、 キーボードからも操作できる。 プルダウンメニューを開くのには [ALT]+<key> で、 その後は <key> を押せばよい。 たとえば [Edit]-[Z-matrix] ならば [ALT]+e z と順にキーを押せば、 Z-matrix の入力編集ウインドウが開く。 または、[ALT]+e でプルダウンメニューを開いた後、 矢印キーで Z-matrix の項目を選択してから [Enter] または [Space] を押すと ウインドウが開く。

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連絡先は、

     宮本 量
     弘前大学 理工学部 物質理工学科
     rmiya@cc.hirosaki-u.ac.jp

Updating history

2001-01-17 (1.1)
ソースファイルを CVS 管理に移行, ディレクトリ構成の変更, config.sh に Linux + openmotif のエントリ追加, FreeBSD で Motif ライブラリを static link したものを作らないことにした。 プログラムのソースには変更ありません。
1999-12
ようやく ドキュメント文書が, 「宮本量, 弘前大学総合情報処理センター広報誌 HIROIN, No. 13, (1999), pp 27-41.」 として印刷公表されました。
1998-03-31 (1.0)
テンプレートの名前を`KUMI.Template'にしました。
H9年度の情報処理センターの研究開発ということなので、 H10年度当初に公開版とします。
1998-02-06 (b2)
Z-matrix edit Window において、テンプレート機能により、 置換基をいっぺんに作ることができるようにしました。 テンプレートデータのファイル `Template' が存在するディレクトリを 環境変数 KUMIDIR で設定してください。
また、この文書が印刷公表されるのは、HIROIN-11 ということになりそうです。 (情報処理センターの研究開発の成果の報告は H10 年度の広報誌で、 という約束なのです。)
1998-01-21 (pre-b2)
やっぱり Route section の取り扱いがおかしかった。 マニュアルをちゃんと読んでないのがバレバレですね。 (Thanks to 大森@千葉大)
1998-01-20 (pre-b2)
Gaussian 形式のファイルへの読み書きについて、 Link0 section, Route section, Job Title section の取り扱いに不備があった。 (Thanks to 大森@千葉大)