OpenUniverse は太陽系の天体をリアルタイムで観察できるシミュレータです。 惑星や衛星をさまざまな視点から観察できるほか、何種類かの Spaceship (Endeavour や Apollo-13、Discovery (!) など) を操縦して惑星間旅行が楽しめます。
(右図をクリックすると大きく表示します。)
作者: Raul Alonso さん他
ホームページ:
http://www.openuniverse.org/
バージョン: 1.0beta3 (2000/06/04)
ライセンス: GPL
付属ドキュメント user manual を読む
OpenUniverse は Solar System Simulator (Ssystem)
として知られていたアプリケーションの後継です。
インストールしたら、ターミナル・エミュレータから
$ openuniverse
で起動します。 データのセットアップが終ると上図のように太陽の方角から見た地球が現れます。
右側の操作パネルでマウスを (FOV、ZOOM などはクリックではなく、 ジョイスティックのようにドラッグします) 使って操作出来ますが、 まだいくらか不具合があるようです (ビデオカードによってはクラッシュするらしいです)。 オプションの設定は GUI の方が楽ですが OpenUniverse のメインの操作はキーボードで行ないます。 キーボードの操作のためには グラフィックスの部分を左ボタンでクリックするなどして グラフィックス画面にキーボードがフォーカスされていることが必要です。
'h
' でキーのヘルプが出ます ('H
'
でもうひとつ出ます)。終了は ESC キーです。
最初は 'd
'
でデモモードを試してみてください。自動で「名所」に案内してくれます。
様子が分かって来たら、Source や Target
を切替えて色々な惑星、衛星を見てみましょう。
Target を Spaceship にして、Follow をチェックすると操縦が出来るようになります。
Camera Mode のセットも切り替わって Spaceship を見る方向の指定になります。
Top、Right、Left では Spaceship は常に画面中央に見え、Spaceship
の向きを変えると背景が移動します。Behind では進行方向後方から見るため
Spaceship の見た目の方向も変化します。
方向の制御は慣性が働くので慎重な操作が必要です。
操縦に慣れて来たら、Camera Mode を Behind にして宇宙旅行に出かけましょう。
目標を見付けるには 'b
' で bodies label を
on にするとよいでしょう。場合によっては Options メニューで
Trails を指定すると惑星や衛星の軌道が表示されるので見付けやすくなります。
Source の指定は操縦に直接は関係ないですが、Source
からの距離や相対速度が表示されるので操縦の目安になります。
でも宇宙は広いです。迷子にならないよう気をつけましょう。
左の図は木星に接近中の Discovery 号です。
(太陽系の反対側からここまで接近するのに1時間掛かりました。)
OpenUniverse は OpenGL アプリケーションです。 ビデオカードの OpenGL サポートがないと十分な速度では動作しません。
いくつかのパラメータはパネルの Options で変更できますが、保存はできません。
パネルに出ないパラメータもあります。
設定ファイル
/usr/share/openuniverse/conf/ou.conf
を編集すればすべてのパラメータが変更可能です。
ビデオカードが強力でない方は
いくつかパラメータを変更した方がいいかもしれません。
特にビデオカードが非力だとデモモードで目標に達しない前に別の目標に移動してしまいますから、
demostep = 15
という行で数値を大きめにしてみてください。
'S
' でスクリーンショットがとれますが、わたしがテストした限りでは
GUI パネルを表示した状態では正しくとれません
(像がゆがんでしまう。パネルのサイズ分の計算が間違っているのかしら)。
試してみたい方は
# mkdir /usr/share/openuniverse/scrshots # chmod a+w /usr/share/openuniverse/scrshots
としてディレクトリを作成してから 'S
' すると
そこに jpeg ファイルが出来ます (ディレクトリに write できないと
Open Universe が終了してしまいます)。
HTML 形式のマニュアルは /usr/share/openuniverse/docs/manual.html
にあります。
LinuxMLD 5,6,7 用の RPM openuniverse-1.0beta3-1_mlb1.i386.rpm (4,274,046 bytes) をインストールします。
※ LinuxMLD 7 では先に、DVD-ROM から glut-3.7-12 を追加インストールしてください。
rpm コマンドでインストールするにはスーパーユーザになって
# rpm -i openuniverse-1.0beta3-1_mlb1.i386.rpm
とします。
MLD 5,6 では
Gnome の GUI でインストールすることもできます。
類似アプリケーション
天文関係の参考 Web ページ、その他のアプリケーションは XEphem のページを参照してください。