Linux MLD6 での
Science-Pack Vol.1A
の動作確認をおこないました。
ほとんどのアプリケーションを問題なく動作させることができます。
また、MLD6 では普通に CD-ROM をマウントして
Try! on CD
のアプリケーションを動作させることができます。
いくつかのアプリケーションでは設定を MLD6 用に調整する必要があります。 以下、MLD6 の標準インストール状態を前提として説明します。
gnuplot, sortdemo をインストール、あるいは Try! on CD で使用するには、 MLD6 の Disc4 から gd-1.8.4 を追加インストールしてください。 gnuplot は Algae、 IPC、 Octave、 pasu、 Rlab などのアプリケーションでも使われますので、これらを Try! on CD で使用する場合も同様です。
Qt ライブラリを使用したアプリケーション
QCad、rtp、XDrawChem をインストールしようとすると
liblcms.so.1, libmng.so.0 が必要と云われますが、無視して構いません。
--nodeps
オプション(依存性をチェックしない)を使って
インストールしてください。
# rpm -i --nodeps /mnt/cdrom/RPMS/qcad-1.4.7-1_mlb1.i386.rpm
Try! on CD ではそのまま使用できます。
epsTk、ocst は、MLD6 に収録されている octave-2.1.34 では正常に動作しません。 epsTk、ocst をインストールする場合は Science-Pack に収録している octave-2.0.16 をインストールしてください。
epsTk を使用するには MLD6 の Disc4 から gv-3.5.8 をインストールしてください。
OpenMotif および Xbae は、
MLD6 で標準インストールされる
Lesstif を削除しないとインストールできません。
Science-Pack で収録している Motif アプリケーションには
Electric、
KUMI、
Ngraph、
Viewmol、
XEphem、
Xmgr、
XmStat
がありますが、Lesstif では不具合が起きる場合があるようです。
Ngraph で日本語がうまく扱えなかったり、 Xmgr では Xbae によるデータの編集でクラッシュしたりします。
Science-Pack 収録の OpenMotif をインストールすることをお勧めします。
# rpm -e lesstif # rpm -i /mnt/cdrom/RPMS/openmotif-2.1.30-5_mlb1.i386.rpm # rpm -i /mnt/cdrom/RPMS/Xbae-4.8.4-1_mlb1.i386.rpm (Xmgr をインストールする場合)
gTuring は MLD6 で標準インストールされる gnome-games に含まれています。
transfig、Xfig は MLD6 では日本語対応版が収録されていますので そちらをインストールしてください。
Xpdf は標準インストールされています。
PSTricks は MLD6 の teTeX (tetex-1.0.7-41mlb1.i386.rpm) に含まれていますので そちらをインストールしてください。
calcoo、 geg、 GPeriodic(1.3.2)、 Mxp、 GtkGLArea は MLD6 にも収録されています。
設定などで注意が必要なアプリケーションは以下の通りです。
Ngraph は、フォントや XIM の設定を MLD6 用に変更する必要があります。
一度 ngraph
を起動して終了すると
Install 'Ngraph.ini' to your $NGRAPHHOME or $HOME directory?
と聞かれますから「はい」をクリックします。
ホームディレクトリにできた Ngraph.ini
をエディタで修正します。
まず日本語フォントの設定が
MLD5 用にダイナフォントを使うようになっていますので、
MLD6 の RICHO フォントに変更します。
文字列 "df_mincho"
を探して
"mlmincho"
に変更します(4カ所)。
同様に "df_gothic"
を探して
"mlgothic"
に変更します。
次に、MLD6 ではビットマップフォントをスケーラブルには使わない設定に
なっていますので、adobe のビットマップフォントの代わりに
URW++ の PSフォントを使うようにします。
文字列 "adobe"
を探してすべて
"urw"
("*"
でも可) で置き換えます。
ただし、URW++ の PSフォントでは
何故か Symbol のギリシャ文字部分などが使えません
(gv などの PS ビューアではちゃんと表示されます)。
ギリシャ文字は日本語の文字セットのものを使ってください。
これが障害となる場合には
adobe のビットマップフォントを使うほかはないので、
/etc/X11/XF86Config-4
の9行目あたりの
FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/75dpi:unscaled" FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/100dpi:unscaled"
の ":unscaled"
の部分を削除してください
(この設定にするとビットマップフォントをスケールして使うようになり
場合によってはギザギザのフォントが表示されることがありますので、
承知の上で行ってください)。
ついでに、ブラウザ設定を galeon にするには11行目を
browser=galeon /usr/share/Ngraph/doc/Ngraph.html
とします。
なお、Data Window などのサブウィンドウを on/off すると、
Gnome のデフォルトのウィンドウマネージャ
sawfish では位置がずれていきます。
これを直すには同じく Ngraph.ini
の6,7行目を
framex=5 framey=22
と修正します。 ウィンドウマネージャとして twm を使う場合は
framex=0 framey=0
のままでうまく動作します。
/usr/X11R6/lib/X11/ja/app-defaults/Ngraph
の3行目
Ngraph*inputMethod: kinput2
をコメントにします。
!Ngraph*inputMethod: kinput2
これで Atok X による日本語入力ができるようになります。
Canna + kinput2 を使う場合も上記の行はコメントのままで構いません
(環境変数 XMODIFIERS
によって切り替わります)。
Try! on CD
で使用するには ~/.Xresources
に
Ngraph*inputMethod: htt
と書いておけば Atok X が使えます。
(~/.Xresources
の設定が有効になるのは次の X の起動時です。
ただちに有効にしたければ
$ xrdb -merge ~/.Xresources
を実行してください。)
Topaz は rxvt で起動するとメニューが正しく出ません。
gnome-terminal または kterm を使用してください。
Topaz もフォント設定を MLD6 用に変更する必要があります。
インストールした場合は Ngraphと同じように
/usr/share/topaz/_topaz/topazfontmap
を編集して
"adobe"
を "urw"
("*"
でも可) に変更します。
/usr/share/topaz/_topaz/topazkfontmap
を編集して
"df_mincho"
、"df_gothic"
をそれぞれ
"mlmincho"
、"mlgothic"
に変更します。
Try! on CD で使用する場合は
$ mkdir ~/.topaz $ cp /mnt/cdrom/BIN/usr/share/topaz/_topaz/topazfontmap ~/.topaz $ cp /mnt/cdrom/BIN/usr/share/topaz/_topaz/topazkfontmap ~/.topaz
として、~/.topaz
の2つのファイルを修正してください。