Gnome Flow は物体の回りの流体の流れ (定常流) の様子を、 Navier-Stokes 方程式を Relaxation Method によって解いて 表示するプログラムです。
(右図をクリックすると大きく表示します。)
作者: Alexandru Csete さん
ホームページ:
http://www.vp7.dk/gflow/
バージョン: 0.9.12 (2001/03/08)
ライセンス: GPL
付属ドキュメント Users Guide を読む
現在のバージョンでは Print はできません。
インストールしたら、rxvt などのターミナル・エミュレータから
$ gflow
で起動します。
まず Open ボタンをクリックして
/usr/share/gflow/objects
ディレクトリにある
cylinder.gfd
を選択します。
デフォルトでは Object color が黒になっているので何も表示されないように見えます。変更するには Plot Options の Object color が表示されている矩形部分をクリックします。
次に Calculate ボタンをクリックすると計算が始まります。
デフォルト設定では Plot は 10 秒後に開始されます。
計算の反復は Timer Options の Iter (Iteration) の時間毎に行なわれ、
次第に精密化していく様子が分かります。反複計算の前後で
Stream および Vorticity の変化の最大値がいずれも Limit
値を下回ると反複計算は打ち切られます。
Stream ψ と Vorticity ζ は、x 方向の速度 u 、
y 方向の速度 v と次のような関係にあります。
cylinder.gfd のほかにも幾つかの Object が用意されています。
Physical Parameters および Iteration Parameters についてはヘルプから Users
Guide を参照してください。ただし、まだ未完のようで、あまり詳しくはありません。
Navier-Stokes の偏微分方程式および Relaxation Method
の理論的背景については /usr/share/gflow/docs/relax.tex
に説明がありますが、これも未完です。
Iteration Parameter の Omega は無闇に変更すると計算が収束しなくなります。 Physical Parameter の Inc.Vel. (Incident Velocity)、Visc. (Viscosity) を変更した場合は Stream Limit 等をそれに見合った値にする必要があるでしょう。 ただし、収束が不十分と思ったら計算中でも変更できますし、計算終了後でも Resume すれば続行できます。
Object のデータは、通常のグラフィックス形式 PNG, XPM, JPEG, TIFF などで (例えば Gimp で) 作ることができます。 Gnome Flow での計算の境界条件を考慮して Object は画面下中央やや左寄りに小さめに配置します。
画面下の x 軸で対称となる境界条件であることに注意してください。 上方および左右とは離して配置しないとおかしな結果になります。
x 軸で対称ですから、実際には左図のような問題を解いていることになります。
この図は、Stream の Gradient を縞模様
(zebra.gfp) にしたものです。
Gnome Flow 付属の gfdedit (決して使い易くはないです) で Object を作るときは上下が逆になりますから注意が必要です。
LinuxMLD 5,6 用の RPM
gflow-0.9.12-1_mlb1.i386.rpm (121,251 bytes)
をインストールします。
rpm コマンドでインストールするにはスーパーユーザになって
# rpm -i gflow-0.9.12-1_mlb1.i386.rpm
とします。
Gnome の GUI でインストールすることもできます。
Web 上の参考になるページを御紹介します。