g3data

g3data

g3data はスキャンしたグラフの画像から座標を読み取るプログラム (デジタイザ) です。 画像のファイル形式は、JPEG、GIF、PNG、PNM、XBM、XPM、BMP、TIFF など、 ほとんどのフォーマットをサポートします。
文献などで、グラフから数値データを取り出したい場合や プロッターの出力を数値化したい場合などに便利なツールです。

(右図をクリックすると大きく表示します。)

作者: Jonas Frantz さん
ホームページ: http://www.frantz.fi/software/g3data.php
バージョン: 1.4.0 (2003/10/09)
ライセンス: GPL

バージョン 1.1.0 以降は gtk+ 2.0 対応になっています。 MLD 5,6 では gtk+ 1.2 対応のバージョン 1.0.8 が利用できます。 以下の説明でバージョン番号の部分を読み替えてください。

使い方

インストールしたら、付属のテスト画像で試してみましょう。 適当なターミナル・エミュレータから

$ g3data /usr/share/doc/g3data-1.4.0/test1.gif

で起動します。上の様な画面が現れます。

最初に、X、Y 軸のそれぞれ2点の座標を入力します。これを元に座標変換が 行なわれますからできるだけ離れた点を選んだ方がいいでしょう。

「Set point X1 on X axis」のボタンをクリックして、つぎに画像上の X 座標値が分かる点 (通常は軸上の目盛位置) をクリックします。そしてその座標値を右側のテキスト枠に入力します。 同様に2点目を入力し、Y 軸についても同様にします。 これで、画像内にマウスポインタがあればその座標値が Processing information の 「X:」、「Y:」の欄に表示されるようになります。 画像内でマウスボタンをクリックすると座標値が記録されます。

座標値は 1024 点まで記録され、 「Export point data」で標準出力またはファイルに書き出すことができます。

バージョン 1.0.8 では 「Print results」をクリックすれば標準出力に書き出され、 「Filename:」欄にファイル名を指定して「Print data to file」をクリックするとファイルに書き出されます。

X 軸、Y 軸は、それぞれ対数軸に指定することもできます。

引数を付けないで起動すると、簡単な説明が表示されます。

$ g3data

g3data version 1.4.0, Copyright (C) 2000 Jonas Frantz
 g3data comes with ABSOLUTELY NO WARRANTY; for details
 check out the documentation.  This is free software, and
 you are welcome to redistribute it under all conditions.

 Usage : g3data [options] file.ext

  Options :
      -max <x> <y>                    : If picture is larger x-wise than x or y-wise than y,
                                        the picture is scaled down accordingly otherwise this
                                        parameter has no effect.
      -scale <factor>                 : Scales the picture size according to the factor. This
                                        parameter nullifies effect of the -max parameter.
      -scroll                         : Picture is viewed through a viewport with scrollbars,
                                        useful for very large pictures.
      -coords <llx> <lly> <rux> <ruy> : Preset the coordinates of the left lower (ll) corner
                                        and the right upper (ru) corner.
      -errors                         : Print out the error of the x value in column 3 and the
                                        error of y value in column 4 of the output.
      -lnx                            : Use logarithmic scale for x coordinates.
      -lny                            : Use logarithmic scale for y coordinates.
      -h or --help                    : Print this help.

  Supported image formats : JPEG, GIF, PPM, PGM, XPM, PNG, TIFF, EIM

  To access fullscreen mode use the F10 key.

  Hint for increased accuracy : Use -scale with a large parameter to achieve
                                finer granularity and thus smaller errors.

 Report bugs to jonas.frantz@helsinki.fi

オプション -max-scale は 1.06 から追加されたものです。 例えば -scale 0.5 とすると画像が 1/2 に縮小されて表示されます。
サポートされる画像フォーマットの説明は古い (1.05 までの imlib によるもの) ようです。

インストール

LinuxMLD 7 では g3data のホームページ から g3data-1.4.0-1.i386.rpm を入手してください。
rpm コマンドでインストールするにはスーパーユーザになって

# rpm -i g3data-1.4.0-1.i386.rpm

とします。

LinuxMLD 5,6 では、メディアラボで作成した RPM g3data-1.0.8-1_mlb1.i386.rpm (40,336 bytes) をインストールしてください。

g3data のホームページでも g3data-1.0.8-1.i386.rpm が配布されています。 ただし、/usr/local/ 以下にインストールされます。

MLD 5,6 では Gnome の GUI でインストールすることもできます。

パッケージの更新履歴

[2002/11/16] g3data-1.0.8-1_mlb1.i386.rpm
g3data-1.0.8 にアップデート。
このバージョンからバージョン番号の表現が変わっています。 以前のバージョン g3data-1.05 からアップデートする場合は
$ rpm -U --force g3data-1.0.8-1_mlb1.i386.rpm
と強制的にアップデートするか、 前のバージョンを削除してからインストールしてください。
1.05 まで用いられていた imlib に代わり gdk-pixbuf ライブラリを使うようになっています。

参考

類似アプリケーション

[2001/04/19 作成] [2006/08/16 更新]


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