Linux MLD mini 2.0
1. インストール ------------------------------------------------------------------------- インストールは root ユーザーで行って下さい。 1.1 CDのマウント CDをマウントし、マウントしたディレクトリへ移動します。 # mount /mnt/cdrom # cd /mnt/cdrom 1.2 スワップファイルの作成 KDEの起動には少なくとも64MBのメモリと32MB程度のスワップ領域が必要です。 mini2.0ではデフォルトで32MBのスワップを用意しています。同時に複数の アプリケーションを実行する場合はスワップ領域を追加することをおすすめ します。addswapスクリプトを実行して下さい。 # ./addswap を実行すると64MBのスワップファイルを追加作成し、fstabも書き換えます。 専用のスワップパーティションを既に設定している場合は必要ありません。 addswapは単純なシェルスクリプトですので、物理メモリの少ないマシンでは もう少しスワップを増やすように変更したほうが良いでしょう。 1.3 インストールスクリプト インストールするファイルの一覧が以下の2種類用意されています。 base.list : KDEのコア部分のみインストール ディスクの空き領域は320MB程度 必要です。 full.list : KDEとKOfficeの両方を全てインストールします。(kdevelopを除く) 600MB以上のディスクの空き領域を必要とします。 ディスクの空き容量は df コマンドで確認して下さい。 お使いの環境に合わせて、ファイルのリストを選んでインストールスクリプトを 実行します。以下の例ではfull.listを選んでいます。 # ./install full.list 1.4 KDEの起動 MLD mini のデフォルトでは 各ユーザーのホームディレクトリに Xの起動時の 設定ファイル(.xinitrcと.xsession)があります。 (1) xdmで起動している場合(ランレベル5) mini2.0のデフォルトのインストールです。 この場合は修正の必要はありません。kdmを起動してセッションにKDEを選択す ればKDEが起動します。 システムを再起動するか、以下の手順でランレベルを変更して下さい。 一度 ランレベル3へ移行して、再度ランレベル5へ戻せばkdmに切り替わります。 # telinit 3 を実行し、コンソール画面へ移行したら、root でログインします。 # telinit 5 を実行すれば、kdm のログイン画面が表示されます。Session typeでKDEを選択 してGoをクリックすれば、KDEが起動します。Session typeでdefaultを選択する と、今までの各ユーザーのホームディレクトリの.xsessionが実行され、blackbox が起動します。 (2) startxで起動している場合(ランレベル3) .xinitrcを修正します。 Xを起動している場合は blackboxを終了しXを終らせます。 # cd ~ # vi .xinitrc ここで、ファイルの最後の行のblackboxをstartkde へ変更して保存します。 再度、startx で Xを起動します。これで blackbox ではなく KDEが起動して来ます。 2 マニュアルでインストール ------------------------------------------------------------------------- インストールのスクリプトで行っている内容の説明です。スクリプトを使わずに 必要なパッケージのみインストールする場合は参考にして下さい。 2.1 rpmのインストール ファイルのリストの順にrpmパッケージをインストールしています。依存関係が ありますから注意して下さい。 (1)必須のパッケージ base.listに含まれるrpmはKDEをインストールする場合に必須となるrpmです。 ここまでは必ずインストールして下さい。 (2)追加パッケージ kdebase以降のkdeのパッケージ群は基本的に単独でインストールできます。 いくつかのパッケージはKDE以外のrpmを必要としますので、full.listを 参考にして下さい。 2.2 ghostscriptのインストール ghostscriptはcupsでの印刷やkonquerorでのPDFファイルの表示に必要です。 ここでインストールしている3つのrpmパッケージはお互いに依存関係が あるため同時にインストールする必要があります。同様にアンインストール 時にも1回のrpmコマンドで削除する必要があります。 2.3 Xの設定 Xの画面解像度はデフォルトで75dpiです。qtでの画面フォントは100dpiを 想定していて、kofficeで画面表示と印刷時にフォントの大きさが合いません。 Xを -dpi 100 のオプションをつけて起動しても構いませんが、デフォルトで 100dpiで起動できるようにするための設定ファイルをCDROMのtemplate ディレクトリからコピーします。 Xseervers --> /etc/X11/xdm kdm/xdmの場合 xserverrc --> /etc/X11/xinit startxの場合 3 KDEの設定について ------------------------------------------------------------------------- 特別な設定は必要ありません。デフォルトのまま起動すれば日本語環境で 使うことができます。ルック&フィールの細かな設定は起動後にコントロー ルセンターで行うことができます。 残念ながら、各アプリケーションの説明はまだ日本語になっていません。 3.1 プリンタの設定 プリンタはcupsを使って設定します。KDEメニューのインターネット--> KonquerorをクリックしてKonquerorを起動します。URLに http://localhost:631 と入力してEnterキーを押します。cupsのメイン画面が表示されますので、 Manage Printers を選択します。Printer画面でAdd Printerボタンをクリック します。管理者用のログイン画面が表示されますので、ユーザー名はrootで パスワードを入力します。rootのパスワードをまだ設定していない場合は パスワード欄に適当な文字列を入力して下さい。空白ではログインできません。 プリンタの名前を付けます。 Name: プリンタの名前です。自分で選んだ名前を付けます Location: 場所に関するコメントです。 Description: コメントです。 デバイスを選択します。 USB接続であればUSBを、パラレルであればParallelを選択します。ネットワーク 経由のプリンタでlpdで動作している場合はLPDを選択します。 プリンタドライバを設定 接続されているプリンタのメーカ、機種を選択します。 正しく設定できれば Printer local2 has been added successfully と表示されます。(local2は自分で付けた名前です)プリンタの名前をクリック すると、そのプリンタのページが表示されます。 用紙サイズの設定 Configure Printerボタンをクリックして用紙サイズ等を設定します。 テスト印刷 Print Test Pageボタンをクリックするとテストページが印刷されます。 正しく印刷できればKDEの各アプリケーションで印刷が可能になります。 3.2 バッテリメータ ノートPCでのバッテリ状態を監視する場合は ac, battery の2つのカーネル モジュールをロードして下さい。 # modprobe ac # modprobe battery でロードして、KDEにログインし直せば画面右下のバッテリメータで状態を 監視できます。システムの起動時にロードしておくには /etc/rc.d/rc.local に追加します。 4 言語追加パッケージ ------------------------------------------------------------------------- CDのRPMSディレクトリには30以上の言語のメッセージファイルやヘルプファイルが 収録されています。kde-i18n-xxx はKDE用の言語追加パッケージです。 日本語についてはインストーラーでインストールされていますので、改めて インストールする必要はありません。 5 DRI ------------------------------------------------------------------------- MLD mini 2.0はDRIによるOpenGLのハードウエアアクセラレーション を使うことができます。(対応したビデオカードのみです) MGA G200,G400, Voodoo3, ATI Rage128等の対応しているビデオカードの場合は xconfで自動的にglx,driが読み込まれるように設定されています。もし、設定 されていない場合は /etc/X11/XF86Config のモジュールのロードセクションに Load "glx" Load "dri" を追加することで、DRIを使うことができます。 スクリーンセーバーの morph3d 等が OpenGL 対応のアプリです。 Windows98からLOADLINで起動した場合はDRIが正常に動作しない場合があります。 ブートFDから起動するか GRUB で直接Linuxを起動して下さい。 6 アンインストール ------------------------------------------------------------------------- インストールスクリプトでインストールした場合は /mldinst/kdeinstall.files にインストールしたrpmファイルの一覧が作成されます。 uninstall スクリプトで逆順にアンインストールすることができます。 # ./uninstall /mldinst/kdeinstall.files 等と使います。ディスクの容量の制約で、GNOMEに入れ換えたりする場合に お使い下さい。アップデートされたパッケージや他のパッケージで使われている ものはアンインストールされず、エラーとなります。 rpmのアップデートの管理ができるわけではありませんので、単純な手作業を 省くスクリプトと考えて下さい。