Scilab は INRIA (フランス国立コンピュータ科学・制御研究所) で開発された数値演算パッケージです。 高度なグラフィック機能を内蔵し、 各種のシミュレーション、制御系設計、信号処理等に適しています。
(右図をクリックすると大きく表示します。)
作者: INRIA
ホームページ:
http://www.scilab.org/
バージョン: 2.7 (2003/02/11)
ライセンス: free for non-commercial
インストールしたら、 rxvt などのターミナル・エミュレータから
$ scilab
で起動します (bash のプロンプトはすぐ返ってきますが、あわてないでください。 しばらくすると Scilab のウィンドウが出て来ます)。
行列計算などの基本は Octave などとほとんど同じです。ただし、
円周率などの定数は前に %
の付いた名前です。
%pi (円周率)、%e (自然対数の底)、%i (虚数単位)、%eps (マシンイプシロン) など。
Octave では %
はコメントになりますから注意してください。
複素数の入力は
-->1+%i*2 ans = 1. + 2.i
//
から行末まではコメントです。
Scilab は詳細なオンラインヘルプを備えています。
別ウィンドウに出るので、ヘルプを読みながら操作できるのがうれしいです。
メインウィンドウの Help
ボタンをクリックすると、右のようなヘルプパネルが出て来ます
(このスクリーンショットはバージョン 2.6 のものです。バージョン
2.7 では HTML 形式になっています)。
下のリストに表示されているのがカテゴリーで、選択すると上に項目がリストされます
(上下が逆のほうがいいような気もする)。
項目をクリックするとさらに別のウィンドウで内容が表示されます。
リストの左にあるスクロールバーは、kterm と同じ操作です。 つまりマウスの左ボタンで上に (バーは下に)、右ボタンでは下にスクロールします。 「普通に」スクロールするには中ボタンでドラッグします。
デモが数多く用意されています。メインウィンドウの Demos
ボタンをクリックするとデモのメニューが出ます。
上から順番に試してみるとよいでしょう。
「Introduction to SCILAB」では数値計算の基本から簡単なグラフの書き方まで
一通り学べます。
グラフィックのデモの途中でメインウィンドウに
halt-->
と出て来たら、リターンを入力すると先に進みます。
下は Scicos (Block diagram editor and simulator) のデモ画面です。
LinuxMLD 7 では
Scilab ホームページ
で配布されている scilab-2.7-1.i586.rpm を入手してください。
rpm コマンドでインストールするにはスーパーユーザになって
# rpm -i scilab-2.7-1.i586.rpm
とします。
LinuxMLD 5,6 ではメディアラボで用意した
scilab-2.6-1_mlb2.i386.rpm (5,921,466 bytes)
をインストールします。
MLD 5,6 では
Gnome の GUI でインストールすることもできます。
Scilab のパッケージは展開すると 30 MB 程度になり、ディスク容量は 48 MB 程必要です。
PostScript、HTML などの形式のマニュアルが Scilab
のホームページに用意されています。
そのほか、ホームページからは多くの contrib が入手できます。
Web 上の参考になるページを御紹介します。
Octave、Scilab などについての情報があります。 Scilabによる信号処理 というページもあります。
(Free&ALter Soft
の Doc.ページ)
本家のページ
(http://www.hammersmith-consulting.com/scilab/sci-bot/sci-bot.html)
は無くなってしまったようです。
html/sgml/ps フォーマットのファイルは INRIA の
Scilab Contributions
のページからダウンロードできます。
その他のアプリケーション
その他、Octave の解説ページを参照してください。